山形では、東海大山形が8回コールドで東北大会出場に王手をかけた。主将で4番エース右腕・畑中悠哉（2年）が大黒柱そのまま、投打で暴れまくった。

夏3回戦に続く同カード対決。相手左腕とのエース対決に畑中が気合を入れた。得点圏に2度走者を背負ったが、冷静に切り抜けて5安打完封。6回には左越えにダメ押し弾を放ち、相手を降板させた。「低めに集めて打たせて取れた。（本塁打は）内角低めの真っすぐ。打った瞬間に入ったと思った」と笑みを浮かべた。

山形・東根市生まれ。武田拓矢監督（41）の秘蔵っ子だ。1年秋から4番を任され、今春からエース番号を背負ったが、県大会後に右肘を手術。4強入りした夏は背番号3で、登板できない悔しさを味わった。新チームでは「自分の活躍が勝敗を左右する。結果に対する責任がある」と自覚する。大役の3役にも「（期待が）力になる。注目されてワクワクします」と話す強心臓ぶり。武田監督も「3つの役割を背負ってチームに勢いをつけてくれた」と期待通りの活躍に目を細めた。

チームには夏レギュラー5人が残る。7回には1年生の代打大河原翔（写真は題字）が2ランを放つなど層の厚さも示した。畑中は「東北大会出場を決めて、夏のレギュラーが多く残っている仙台育英と戦ってみたい」と、今夏甲子園で8強入りした宮城第1代表との対戦を熱望した。【佐々木雄高】