第92回選抜高校野球(19日開幕、甲子園)の開催可否を決める臨時運営委員会が、11日に大阪市内で行われ、センバツ史上初の中止が決定した。
◇ ◇ ◇
PL学園元監督の中村順司氏(73)は、苦渋の決断を下した主催者の心情を思いやった。「大観衆の前でプレーすることを夢見て頑張ってきた選手を思い、ぎりぎりまで開催の努力をされた。本当に苦しいご決断だったと思う」と語った。
PL学園を率いていた95年春。前年秋の近畿大会を制し、出場が確実視された選抜大会が1月17日の阪神淡路大震災で開催が危ぶまれる事態に。被災地である地元の理解を得て開催にこぎつけた大会でPL学園は初戦で敗れたが、当時の主将、福留孝介(現阪神)は敗戦を糧に大きく成長し、球界を代表する選手になった。甲子園の経験が球児の成長にどれほどの力を授けるかを、指導者生活で見てきた。
それでも、この日の決定はやむなしと理解する。「落胆している選手たちには、無観客開催の道まで探って最後の最後まで大会を開く努力を重ねられた主催者の思いを指導者の方々から伝えて、夏へと気持ちを切り替える助けにしていただきたい」と呼びかけた。

