第102回全国高校野球選手権(甲子園)中止に伴う代替大会が、東北各県で始まる。注目校や選手を「白球にかける夏2020」と題して紹介。

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平成(秋田)は創立60年目の夏に挑む。1961年(昭36)創部。昨夏は2年ぶりの初戦突破を果たした。高橋颯汰主将を含む3年生8人中5人が昨夏からレギュラーだ。県の代替大会は7月9日に開幕し、平成は同開幕日に大曲農高太田分校と初戦。チーム一丸で「歴史に残る夏」を駆け抜ける。

エース右腕・高橋大地と4番柴田翔の3年生バッテリーが投打の要になる。最速141キロの高橋大は卒業後も仙台6大学リーグでのプレーを希望。「もっと配球も勉強して、自分たちがやってきた3年間を無駄にしないようにしたい」。内野手もこなし、昨秋から捕手転向の柴田も「やりがいがある。ピッチャーが投げやすいようにリードして打撃でも楽にさせたい」と女房役の心意気を示す。

昨年まで夏通算14勝57敗。最高は03年の県4強だ。部員20人(女子マネジャー1人)。代替大会の開催決定後は「今までやってきたことをやり抜こう」と誓い合った。高橋颯主将は「少ない人数で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。少しでも長く戦いたい」と過去最高成績を目指す。【佐々木雄高】