部員9人で臨んだ菊川南陵の夏が、2回戦で幕を閉じた。初回から常葉大菊川打線につかまり、いきなり11失点を喫した。

打線も木野智尋主将(3年)が2安打を放つなど奮起したが、最後までホームは遠く無得点。甲子園優勝経験を持つ強豪の壁は厚かった。

それでも、木野主将は「1人でも欠ければ試合ができない状況で、みんな一生懸命頑張ってくれた。1回戦も勝てたし、(野球を)やってきて良かった。悔いはない」と胸を張った。

大会前の練習では冬用の上着を着て1時間のランニングを行うなど、暑さ対策を徹底。最後まで1人も欠けることなく、1回戦ではオイスカに8-3と勝利もつかんだ。飯島敦監督(34)は「1勝をプレゼントしてくれた。今日の負けより、そこを評価してあげたい」と話し、全力で夏を駆け抜けた9人を誇らしげに見つめた。【前田和哉】