<高校野球茨城大会:竜ケ崎一4-2牛久>◇24日◇2回戦◇J:COMスタジアム土浦

全国高校野球選手権大会がなくなった今夏。球児たちはどんな思いで試合に臨むのか。直筆の手紙とともに随時掲載していく。

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竜ケ崎一(茨城)の持丸竜聖外野手(3年)が祖父の専大松戸・持丸修一監督(72)が見守る中で、牛久戦の勝利に貢献した。

1-1で迎えた4回2死一塁から逆転の足がかりとなる左越え安打を放ち「祖父にいいところを見せられて良かったです」と笑顔を見せた。

父・信彰さん(41)も竜ケ崎一で甲子園を目指した野球一家に育った。小1から野球を本格的に始め、いつも練習相手は父。祖父は野球の練習のため、ほとんど不在だった。しかし、たまの休日には、よく浅草に遊びに連れて行ってくれた。「怒られたことは1度もない。いつも優しい祖父の思い出しかありません」と振り返る。

竜ケ崎一に進学し甲子園を目指すと、あらためて祖父の偉大さを知った。「周りから聞いて、祖父はすごいんだと気付きました」。竜ケ崎一、藤代、常総学院、そして現在の専大松戸と計8回、甲子園に導く名将だ。今は打撃で壁にあたると隣に住む祖父宅を訪ねる。いつしか尊敬する存在に変わった。

自分をここまで成長させてくれた両親、そして祖父に。集大成の夏、持丸は感謝の気持ちを手紙に込めた。