早実のヨシノブが大活躍だ。6番の中原由信遊撃手(3年)が先制打を含む2安打3打点。ここまで3試合は無安打だった。「足を引っ張ってましたが、調子はいいと思って切り替えました」と喜んだ。

名前は「よしのぶ」と読む。父信博さんが巨人ファンで、高橋由伸前監督の名前に、信博さんの漢字をあてた。中原自身も巨人ファンで、小さい頃からよく東京ドームに試合を見に行った。選手・高橋由伸の印象を問われると「1本出て欲しいところで打っていた」と勝負強さを挙げた。

その勝負強さが、中原にも出た。打線は明大中野八王子の先発、江口の前に、3回まで無安打。捉えた当たりもあったが、外野のシフトに防がれた。4回、先頭北村の三塁打で流れが変わる。2死満塁で中原に回り、中前に2点適時打を放った。さらに、6回は先頭で公式戦初アーチとなるソロ。「前の打席で変化球を打ったので、初球からストレートを狙ってました」と明かした。ベンチからは「今日はお前の日だ!」と声が飛んだ。

和泉実監督(59)は「もともと、つかまえれば長打がある。だから6番にしています。緊張して、3試合目までは彼らしさが出ず、心配してました。今日でだいぶ、落ち着いたのでは」と、次戦の準々決勝、国士舘戦に向けて期待していた。