大阪桐蔭の背番号14の主将・薮井駿之裕内野手(3年)が8回に決勝の2点適時打を放ち、東海大相模との横綱対決を制した。

8回1死二、三塁で、途中出場の薮井に打席がまわってきた。3球目にスクイズを失敗したが「バントはうまくないので」と気持ちを切り替え、9球目の内角直球に詰まりながらも左翼前へ。「いいところへ落ちてくれました」と決勝打となる2点適時打となった。

西谷浩一監督(50)は「主将が打ってくれて、チームにとっても大きな1勝」と喜んだ。薮井ら3年生は1年生時は中日根尾ら春夏連覇の最強世代を見てきたが、この日のメンバー全員が甲子園でプレーするのはこの日が初めてだった。薮井は「ずっと甲子園に飢えていた。甲子園で日本一を目標にやってきた。今日は全部出してやろうとみんなで話していた」と、ナインの気持ちを代弁した。

打席では歴代主将に引き継がれる「主将力」「日本一」と刺しゅうされた打撃手袋をつけて決勝打を放った。穴も開いた手袋だが、また次の主将へと手渡させる。