新型コロナウイルス感染拡大の中、各都道府県高野連は知恵を絞り、独自大会を完走した。現時点で、大会実施によるクラスターは報告されていない。感染防止策の成果と言える。保護者でさえ入場させない大会もあった。異論も聞かれたが、安全最優先の判断だった。

日程、会場など制約の中、運営を工夫した。栃木、埼玉、静岡、京都は7イニング制。東京は延長タイブレーク制に、2時間20分の時間制限。大半の大会で選手登録は試合ごとに変更可能に。ベンチ入り人数も増やし、3年生を多く出場させる配慮がなされた。ただ、登録外選手が出場した八尾(大阪)は没収試合。例年と異なる登録方法が勘違いを生み、悲劇が起きた。

当初から8強や地区優勝までの大会もあった。茨城、大阪、熊本は悪天候で打ち切りを強いられた。一方で、代替大会ならではの試みも。東京は東西優勝校が決戦。高レベルのガチンコ対決は白熱した。岐阜、三重の優勝校は三岐大会。雨天順延が続いた静岡はダブルヘッダーで準決勝、決勝の異例の措置が取られた。

多くの尽力で特別な大会は幕を閉じた。今後の感染状況がどうあれ、今夏の経験は必ず生きる。だが、それでも出場できなかった学校があったことを明記したい。練習不足から出場辞退した学校。学校関係者に感染者が出たため、東邦(愛知)は勝ち上がり途上で辞退。県岐阜商は初戦前に辞退した。同様の事例は全国的に見られた。離島の八丈(東東京)は感染リスクが高まる宿泊が必須。参加を断念するしかなかった。【アマチュア野球担当=古川真弥】