今夏静岡県4強の静岡商(中部4位)は、同準優勝の浜松開誠館(西部5位)に6-2で快勝。2回戦8試合は、20日に行われる。

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堅守とバントや足を絡めた伝統の静商野球が、逆転勝利の原動力になった。1点を追う7回にスクイズで同点。8回1死二、三塁では、内野ゴロの間に積極走塁で決勝点を奪った。守備でも無失策。高田晋松監督(50)は「練習でやってきたことの8割ぐらいは出せて、自分のイメージ通りの野球をしてくれた」とナインをたたえた。

投手陣は、2投手が無四球と安定していた。公式戦初先発の小西涼登主将(2年)は、4回2失点。「大量失点を許さなかったので、自分の役割は果たせた」と胸を張った。打撃でも4番に座り、4安打1打点で打線をけん引した。1-2の5回からは、エース中沢大賀(2年)が登板。「チームに流れを引き寄せる投球を心がけた」と、5回2安打無失点の好投。「変化球で打たせて取れた」と満足げだった。

ナインは、13日の練習試合・東海大静岡翔洋戦(試合途中降雨ノーゲーム)で覇気のないプレーを見せ、高田監督から叱責(しっせき)を受けた。この1週間で気合を入れ直し、浜松開誠館を打ち破った。次戦は、昨秋の県準決勝で敗れた加藤学園(東部1位)と対する。小西は「去年のリベンジをしたい。全員で集中して、27アウトを取る」と力を込めた。【河合萌彦】