今夏の甲子園高校野球交流試合・鹿児島城西戦でランニング本塁打を放った加藤学園(静岡)杉山尊(たける)内野手(3年)が5日、東都大学リーグ所属の拓大国際学部に合格した。4年後のプロ入りを目指し、研さんを積む。

加藤学園の杉山はネット上で吉報を確認した。「レベルは高くなるが楽しみ。レギュラーを目指して仲間と切磋琢磨(せっさたくま)していく」と決意を新たにした。

鮮烈な一打の感触が手に残っている。交流試合・鹿児島城西戦(3○1)の8回2死二塁。最終打席で直球を捉えて右中間の最深部へ2点ランニング本塁打を放った。「甲子園で見逃しはもったいない。後悔しないように、初球からガンガン狙った。気持ち良かったです」と話した。

交流試合で明徳義塾(高知)を指揮した馬淵史郎監督(65=U18日本代表監督)は「あの当たりが、この大会で最も良かった」と振り返ったという。東都リーグ2部所属の拓大では、馬淵監督の長男烈(つよし)監督(31)の指導を受ける。杉山は「不思議な縁を感じます」と話した。

さらなる打力アップを狙い、肉体改造に励んでいる。現在の体重は75キロ。最低80キロを目指して筋力トレーニングや食事管理に余念がない。「理想はホームランを打てて、走れる選手。動きのキレを失わずに体を大きくしています」。走攻守でスケールアップして、4年後のプロ入りを目指す。【古地真隆】

◆杉山尊(すぎやま・たける)2002年(平14)11月18日、静岡県三島市生まれ。三島東スピリッツ、三島リトルシニアを経て、加藤学園高では1年秋からメンバー入り。高校通算18本塁打。右投げ左打ち。177センチ、75キロ。血液型O。家族は両親と姉。