センバツに出場する仙台育英(宮城)は5日、多賀城校舎で選抜旗授与式を行った。式後は塩釜神社で必勝祈願し、多賀城市役所を表敬訪問。開会式で選手宣誓する島貫丞主将(2年)ら選手たちは、悲願の日本一に向けて気持ちを新たにした。

ナインが旗を手にして臨戦態勢の意識を強くした。コロナ禍で昨春の甲子園は中止に泣いた。加藤雄彦校長(62)から選抜旗を受け取った島貫主将は、抽選会で日本高野連の八田英二会長(71)が掲げた3K(感謝、感動、希望)を引用。「東日本大震災から10年でたくさんの方々の支援がありました。3Kの気持ちを込めて戦いたい」とあいさつ。加藤校長は「できるだけ長く大阪にいて、桜前線の仙台の開花時期に合わせて帰ってきてほしい。多くの人たちの思いを背負って、自分たちのゲームを作ってください」と激励した。

東北王者として大会初日の19日第2試合で、四国王者の明徳義塾(高知)と戦う。チームは今日6日午前に仙台を出発。広島や香川で練習試合をこなし、8日夜に大阪入りする予定だ。須江航監督(37)は「手応えは120%。さまざまな有利な風が吹いているので、その風に乗りたい」と気持ちを高めた。【佐々木雄高】