関根学園は帝京長岡に4-1で勝った。5番の大竹直樹捕手(3年)が5回、7回、ともに満塁の場面で先制と勝ち越しの3打点を稼ぐ活躍を見せた。

昨秋王者の加茂暁星は新発田農に11-1の5回コールド勝ち。1回に主将で1番の椿大雅遊撃手(3年)が先制ホームを踏み、チームを勢いづけた。新潟明訓も新潟第一に16-1の5回コールドで大勝。3回に5番種崎樹左翼手(3年)が逆転3ラン本塁打を放ち、打線を活性化させた。降雨による7試合の順延があり、日程が変更され、3日は2回戦9試合が行われる。

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粘投のエース牧野水樹(3年)を女房役の捕手が打撃で援護した。外角低めのスライダーに大竹が食らいついた。1-1で迎えた7回1死満塁、カウントは1ボール、2ストライク。上体のバランスを崩しながらバットを合わせると打球は三遊間を抜けた。勝ち越しの2点左前打だ。「内野が前進守備だったので何とか間を抜きたいと思った」。一塁に向かいながらガッツポーズが出る喜びにあふれる快打になった。

満塁のチャンスに大竹の打順が巡ってきた。0-0の5回1死満塁の場面でも打席に立ち、四球を選んで先制点をもぎ取った。ストライクを先行されながらもファウルで粘り、相手エースに11球を投げさせた。「根負けしたらチームの流れが悪くなる」という粘り勝ちだった。1打席目の2回先頭打席では威力ある高めの直球に空振り三振。安川巧塁監督(29)に「『高めの直球は手を出すな』とミーティングで話したはず」と大目玉を食らって以後の活躍につなげた。

昨秋の北信越大会(4強)でも5番を担った強打者。冬場も1日1000スイングをノルマに打力向上を図ってきた。「パワーがついた。打撃には自信がある」。昨秋県大会3回戦でも対戦した帝京長岡に、同じスコアの4-1で勝利しての幸先いいスタート。大竹は「粘り強い野球をするだけ」と粘りの打撃で“春”を駆け上がる決意だった。【涌井幹雄】