昨秋王者の加茂暁星は新発田農に11-1の5回コールド勝ち。1回に主将で1番の椿大雅遊撃手(3年)が先制ホームを踏み、チームを勢いづけた。

   ◇   ◇   ◇

1番打者の主将、椿大雅遊撃手(3年)が50メートル走6秒2の足で流れを引き寄せた。1回裏の打席、初球をたたくと滑り込むことなく二塁打に。無死一、三塁となり一塁走者の二盗の時に「捕手の送球が高くそれたのが分かった」と悪送球に瞬時に反応し、三塁から先制ホームを踏んだ。「椿が1打席目でとらえてくれたので相手の外野の守備位置が下がった」。高橋諒監督(27)は13安打、4盗塁の攻撃の起爆剤になった主将をたたえた。

冬場は素振りを計5万回行った。「ファーストストライクを逃さないように意識して振ってきた」。春の初打席で成果を示した。リードオフマンとして昨秋の県大会制覇に貢献。ただ県大会後に背中を痛め、北信越大会は万全の体調ではなかった。初戦敗退と悔いが残った。今春は自身の復活の意味もある。「初戦は何が起こるか分からない。勝ててほっとした」。チームの好発進に笑顔を見せた。【斎藤慎一郎】