花咲徳栄(埼玉)が、5回コールドで東海大甲府(山梨)に勝利した。それでも、岩井隆監督は「技術、体力よりも自分が持っている力を出せるか。まだできていない。まだ伸びしろがある」とさらなる奮起を求めた。

1-0で迎えた3回、2死から打者一巡の猛攻で9点を奪った。2死満塁、捕逸で1点。2死二、三塁から鹿野亮太外野手(3年)の中前打で1点を追加した。

さらに2死満塁で、9番の秋山■太内野手(3年)が初球の内角カーブにうまくバットを合わせ、左越えの満塁弾を放った。高校通算10号のメモリアル弾で「ホームランは狙っていなかったけど、入った時はうれしかった。調子がよくて、反応で打てている」と笑顔だった。

強力打線を誇る花咲徳栄の中でも、県大会での打率が4割超えの“恐怖の9番打者”だ。「9番にチャンスで回ってくることが多いので、上位だけじゃなくて、下位でも打ってかえせるようにと思っている」と話す。

関東大会は無観客だが、出場校の控え選手はスタンドで太鼓やメガホンをたたいての応援ができる。「県大会は応援がなかったので、雰囲気が違っていてびっくりした。緊張しました」と言いながらも、楽しそう。「チャンスで回ってきたら、ランナーをかえすのが目標です」と関東大会でさらに存在感を発揮する。

※■は寛の目の右下に「、」