智弁学園(奈良)が、夏の甲子園で初の決勝進出を決めた。

小畠一心投手(3年)の3ランで先制した。4回2死一、二塁から甘く入った116キロスライダーを強振。浜風にも乗ってレフトスタンドへ運ぶ先制の3ランとなった。

投げても先発で京都国際打線を3安打1失点で完投。最後は空振り三振に仕留めて、マウンド上でほえた。

26日の準々決勝では明徳義塾(高知)に9回に2点を奪って逆転サヨナラ勝ち。前回4強入りしたのは95年。小坂将商監督(44)が当時主将で、準決勝では「4番中堅」で先発出場も、4打数ノーヒット。試合も1-3で星稜(石川)に敗れた。「あの試合は僕が打ったら勝ってた試合だった。だから、お前らは打って、越えてくれと伝えました」とナインに夢を託していた。

その期待に応え、決勝進出。甲子園の決勝は16年センバツで初優勝を飾って以来。初の夏頂点へ智弁和歌山との「智弁対決」に挑む。

◆系列校同士の対戦 最近では今年センバツ1回戦の東海大相模3-1東海大甲府以来。夏の決勝では初めて。春の決勝では72年に日大桜丘、日大三の東京勢決戦があり、日大桜丘の「ジャンボ」こと身長190センチの仲根が、前年優勝の日大三を散発2安打に抑え5-0で完封勝ちした。智弁和歌山と智弁学園は甲子園で02年夏3回戦で1度対戦し、智弁和歌山が7-3で勝っている。