帝京・前田三夫監督(72)が今夏限りで勇退した。29日、選手たちにも伝えた。東京でしのぎを削った各校の監督たちからは、勇退を惜しむ声や感謝の言葉が聞かれた。

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▽日大三・小倉全由監督 「私が関東一の監督時代は、前田さんが大きな壁であり、目標。打倒帝京、打倒前田でした。現在は気軽に声をかけてもらい、何でも話せる関係になりましたが、今でも目標にしている監督。とても寂しいですね」

 

▽早実・和泉実監督 「昔は帝京が早実に、なかなか勝てない時期があったと思いますが、私が監督で戻ってくると、すごい帝京になっていました。早実が西東京に移ってからは対戦の機会も減りましたが、3年前に東京都のキューバ遠征でご一緒し、前田さんの人となり、厳しさに接しました。感謝しかありません」

 

▽関東第一・米沢貴光監督 「すごく残念ですし、本当にお疲れさまでしたという気持ちです。いつも背中で見させてもらいました。対戦していても『何をやってくるのだろう』と考えさせられました。前田監督さんがつくってきたものを引き継いでいきたいと思います」

 

▽二松学舎大付・市原勝人監督 追い掛けてきた存在ですので、まだまだ勉強させてもらいたかったです。勝負への執着心を見習いました。(東東京準決勝で)前田さんの最後の相手をやらせていただき、すごく光栄に思います。感謝が大きいですし、寂しいです。