今春センバツに21世紀枠で出場した三島南が富士を下して、2年連続17度目の県大会出場を決めた。

打って、打って、来春センバツへの道をつないだ。負ければ秋季の戦いを終える試合で、三島南打線が爆発した。初回の先制点を皮切りに、先発全員の16安打11得点で富士に快勝。稲木恵介監督(42)は「みんなでつないだことが大きい」とうなずいた。

新戦力の台頭も光った。10-4の8回裏2死満塁、9番加藤衛磨(えいと)外野手(2年)が左中間を破った。コールド勝ちを決めた背番号「9」は、今春センバツ、今夏とメンバー外だった。主力陣の練習の合間を縫って地道に続けた自主練習の成果が表れ、この日3安打2打点。「役割を果たせて良かった」と、笑顔で整列に向かった。

大勝で県切符獲得も、ナインに満足感はない。今大会初先発のエース植松麟之介(2年)は、7四死球と制球に苦しみ4失点。“宿題”を残した。「県大会までに修正したい」と話せば、加藤も「(コロナ禍で活動制限がある中)練習でできる限りの準備をしたい」と次を見据えた。【前田和哉】