野球に打ち込んで、良かった。第23回全国高校女子硬式野球選抜大会の決勝が3日、初めて東京ドームで行われた。

福井工大福井がタイブレークの末、神戸弘陵(兵庫)を下し、初優勝をおさめた。

延長10回、1死二、三塁。1番で主将の東ここあ内野手(3年)が放った二塁ゴロが相手の失策をさそい、決勝点となった。東は「少しラッキーな点にはなりましたが、『自分が決める』と思って打席に入りました。どんな形でも1点を取れたことはうれしいです」と振り返った。

続けて「日本一になるためにいろんなことを犠牲にした。報われて良かった」と、笑顔で話した。コロナ禍の影響で、外食にすら行くことも出来なかった。「自分たちの年代は、女子高生みたいに出かけたいというのもあったと思う」。そんな思いもあったが、野球に打ち込んだ。頑張れる理由があった。「東京ドームにいきたい。日本一になりたかった」。その思いは現実となった。

昨夏の全国高校女子硬式野球選手権は甲子園で行われ、今春決勝は東京ドーム。女子野球が盛り上がりをみせている。「女子野球ははつらつさ、ベンチからの声掛けが魅力。いろんな人にファンになってもらいたいです。男子の野球はかっこいい。負けないぐらいの野球をやりたいです」と力を込めた。