鹿児島王者の神村学園が、宮崎学園に5回コールドで快勝した。5番の富崎大都(やまと)捕手(3年)が、大会第1号の2ランを含む2安打3打点。15安打14得点の打線を引っ張った。
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神村学園の富崎が、亡き父へささげるアーチを描いた。1回に1点を先制し、なお2死三塁。直球を右翼席へ運んだ。手応え十分だった高校通算4本目。「打った瞬間にいったなと思いました」。ダイヤモンドを1周しながら、静かにガッツポーズをつくった。
小3の時に父信一郎さんが闘病の末に他界。39歳だった。野球を始めたきっかけであり、父と同じ捕手の道を選んだという。「ユニホームの着方から心構えまで、一から教えてもらいました」。帽子のつばに「天まで届け」と記し、試合中は尻ポケットに父の写真が入ったお守りを常備している。そんな富崎が2安打3打点。チーム15安打14得点の猛攻に貢献し、5回コールド発進を呼んだ。「お父さんは頑張る人が好きだった。一生懸命に頑張る姿を見せていきたいです」。
小田大介監督(39)は「この子は真っすぐも変化球も対応がいい。本当に打てる捕手です」と褒めたたえた。雨中の“開幕戦”で、神村学園が1番星。甲子園には春夏通算10度出場があり、05年春には準優勝した。悲願の日本一へ、南国宮崎から好発進した。【只松憲】

