日本高野連と朝日新聞社は27日、オンラインで第104回全国高校野球選手権大会の第2回運営委員会を開催し、一般観客向けの入場券をインターネット販売だけの全席指定の前売りとすると発表した。3年ぶりの有観客での開催方針を再確認し、料金改定も決定。バックネット裏中央席は2800円から4200円に値上げ。外野席は大人500円が1000円になる。

入場券販売方法の変更と料金改定は18年以来、4年ぶり。朝日新聞社の山本秀明高校野球総合センター長は「暑さ対策と(雑踏)警備の経費が増え続けています」と説明した。空席の再販売も実施せず「総入場者数は大きく減る見通し」とする。コロナ禍前の19年まで毎年80万人を超えた総入場者数は今夏、最多でも約57万人を想定する。「やむを得ず入場料を値上げすることにした」と続けた。

今夏は入場者を制限しない従来通りの開催を模索する。組み合わせ抽選会も8月3日に大阪市内のフェスティバルホールで開催へ。同センター長は「大会予備費も底をつき、日本高野連の基本財産も減少して厳しい状態。選手権大会を今後も安定して続けていくためにどうしたらいいか。決断させていただいた」と話す。コロナ禍で財源もダメージを受け、苦渋の大幅値上げになった。【酒井俊作】

◆改定前後の入場料金は以下の通り。単位は円。

中央指定席 2800→4200

1塁・3塁指定席大人 2000→3700

1塁・3塁指定席子ども 800→1200

アルプス席 800→1400

外野指定席大人 500→1000

外野指定席子ども 100→500

※現行は中央席が指定席で、そのほかは自由席。