「葛城イズム」で猛打の報徳!! 春夏3度甲子園優勝の報徳学園が社に完勝だ。エース榊原七斗投手(3年)はアーチ&9回1失点完投。4番正重恒太内野手(3年)も3回2死一、三塁で左前に勝ち越し打を放った。

正重の打球は詰まったが振り切るから野手の前に落ちる。「当てにいく打撃をしなくなった」。一挙4点で逆転だ。選手は鋭い打球を連発する。春季大会は過去6試合中、4試合で2桁得点。この日も13安打7得点と猛打が止まらない。

阪神などで活躍し、同校コーチの葛城育郎氏(44)も「遠くに飛ばそうとする選手が多かった。大振りになっていた。しっかりとらえればヒットになる」と力説。冬は強く鋭いスイングを求めて振り込ませた。指導2年目。代打でも勝負強さを示した阪神時代の経験を伝える。「チャンスはワクワクする。打てばヒーロー」。好機で萎縮するナインに見かねた。「打てなかったらどう思われるか、人の目を気にする時点で、野球に集中していない」。この日は違う。好走塁も連発し、好機でたたみかけた。

7日の決勝は因縁の東洋大姫路と戦う。昨年9月、兵庫大会で0-1で敗れてセンバツを断たれた。チームは敗戦の新聞記事をボードに貼り、気持ちを奮い立たせた。榊原は「半年間、東洋を倒すのを目標にやってきた」と気合。岡田新体制の宿敵を倒し、18年夏以来の甲子園に向けてはずみをつける。【酒井俊作】

◇報徳学園・大角健二監督(快勝に)「初戦で負けそうになった。そこから打撃練習で低い打球を打っていくようやっている。下位打線がいい仕事をしている」

◆葛城育郎(かつらぎ・いくろう)1977年(昭52)9月28日生まれ、大分県出身。倉敷商、立命大をへて、99年ドラフト2位でオリックス入団。トレードで03年11月に阪神移籍。08年には移籍後の自身最多となる112試合に出場。お立ち台で「ウォォォー」と叫び、人気を集めた。11年引退。プロ通算12年間で750試合出場の417安打、35本塁打、打率2割4分8厘。21年2月に学生野球資格を回復。4月から報徳学園コーチに就いた。現役時代は180センチ、87キロ。左投げ左打ち。

<主な元阪神の高校野球監督>

◆中谷仁(智弁和歌山) 97年ドラフト1位、捕手。18年8月に監督に就任。19年はセンバツ8強、夏は甲子園16強まで進んだ。さらに、21年夏の甲子園では同校を3度目の夏日本一に導いた。

◆古溝克之(函館大有斗) 93年オフにトレードでオリックスから移籍、投手。19年夏の南北海道大会後に監督に就任。21年夏の南北海道大会では8強入りを果たした。

◆遠山昭治(浪速) 85年ドラフト1位、投手。19年11月に監督就任し、20年夏季大阪大会では大阪桐蔭に敗れたが4回戦まで駒を進めた。

◆伊藤文隆(光泉カトリック) 77年ドラフト1位、投手。20年夏季滋賀大会後に監督に就任。春季滋賀大会では21、22年に2年連続で3回戦まで進んだ。

◆岩田徹(大阪偕星学園) 88年ドラフト4位、捕手。22年1月に監督就任。今春の大阪大会では初戦を突破したが、3回戦で敗れた。