掛川東は浜松工との打ち合いを制し、10-8で勝利。創部26年目で初めてベスト4に名を連ねた。

9回2死一、二塁。掛川東の3番手・平尾優成(3年)が最後の打者を遊ゴロに打ち取ると、歓喜の瞬間を迎えた。秋、春、夏を通じて初の4強。ベンチを飛び出すナインの表情に、満面の笑みが広がる。世古雄馬監督(39)も「歴史をつくり、地元の子ばかりの公立校が本気で甲子園を目指してもいいんだと思わせてくれた」とかみしめた。

両軍計23安打の打撃戦を制した。3回に4-4の同点とし、なおも2死一、二塁。7番石山楽(がく)内野手(3年)が、右越えに2点適時二塁打を放った。「絶対にかえすという気持ちだった」。言葉通りの一打で勝ち越しに成功すると、その後は常に先手を取った。12安打10得点。打って、強豪を振りきった。

チームでは、ボトムアップ理論を採用。練習メニューを選手主体で決めてきた。指揮官は「ずっと指示待ちだったが、自分たちから課題と向き合う姿勢が出てきた。それが当たり前になりつつある」と変化を強調。芽生えた自立心が、快進撃につながっている。

準決勝では静岡高と対する。平尾は「攻めて勝ちきりたい」。石山も「自信はついた。自分たちの打撃で打ち勝ちたい」と力強い言葉を並べた。春夏通算43度甲子園出場の伝統校もたたく。【前田和哉】