静岡高が掛川東との打ち合いを9-6で制し、4年ぶりの春制覇に王手をかけた。また、21日開幕の東海大会(愛知県)への出場も決めた。決勝は、8日に草薙球場で行われる。

一気に畳みかけた。静岡高1点リードの7回表。先頭の3番高林陽(はる)捕手(3年)の中前打を契機に、打線がつながった。4番吉田優飛外野手(3年)が左前打で続き、さらに犠打を挟んで3連打。打者9人の猛攻で一挙5点を奪った。準決勝まで4試合30得点の相手に打ち勝ち、決勝進出。池田新之介監督(44)は「全員で声をかけ合って戦えた。成長していると思う」と、うなずいた。

指揮官の言葉通り、進化を示す快音だった。東海大会1回戦で敗れ、センバツを逃した昨秋。チームは個人の結果に一喜一憂した。山岸廉尊(れんそん)主将(3年)は「打てなければベンチで声も出なかった。『誰が』ではなく『全員で』と精神面を変えた」。「一体感」を合言葉に掲げ、基本に立ち返った。

この日、ベンチは相手エースの傾向を共有する声であふれた。高林はその助言を基に、4回にも左翼越えに適時二塁打。「フォークで(ストライク)カウントを取りに来ると話していた。うまく狙えた。打“点”ではなく、打線になってきた」と胸を張った。決勝に向け、「夏に向けて1試合でも多く公式戦を戦えることは大きい」と続けた。2年連続の甲子園を狙う夏への弾みとなる優勝へ、歯車がかみ合ってきた。【前田和哉】

■掛川東、初の決勝ならず

初の決勝進出はかなわなかった。5回までに3-4と詰め寄ったが、7回に6安打を浴び、5失点。世古雄馬監督(39)は「あの場面を2失点に抑えたかった。集中力、忍耐力をつけないと勝てないことを実感した」。一方で打線は、伝統校相手に11安打と健闘。指揮官は「そこは自信になったが、もうワンランク上げられるようにしていきたい」と、夏に向けての課題を口にした。