ノーシードの慶応(神奈川)が、第1シードで今春県準優勝の桐蔭学園を破った。勝利を呼んだのは8番打者の吉開(よしがい)鉄朗捕手(1年)。4-4で迎えた6回先頭、左翼への決勝ソロ。森林貴彦監督(49)は「吉開のホームランは誰も考えてなかったと思う。吸い込まれていった」と驚きを隠せなかった。
打席に向かう前、森林監督に呼び止められた。「落ち着いて打ってこい」。17日の3回戦では2打数無安打。この日も2打席連続で初球を引っかけ、凡退していた。「気持ちが急いでいました。初球をしっかり見ていこうと打席に入りました」。1球目のストライクをあえて見送り、2球目のスライダーを振り抜いた。これが高校通算6本塁打目。「これまで打撃で迷惑をかけてきた。どうにかチームの足を引っ張らないようにと冬場はスイングしてきた。それが結果に結びついてくれた」と笑った。
桐蔭学園とはこの1年で3度目の対戦だった。昨夏の1回戦では勝利していたが、今春は3回戦で敗れ、夏のシードを逃していた。雪辱の勝利に、殊勲の吉開は「やっと自分たちがやりたいことが出来た」と喜んだ。【阿部泰斉】
▽慶応・森林監督(第1シードを破り) 皆よく頑張ったなと。スタンドも含めてチーム全体で戦おうと話していた。それができた。

