九州学院(熊本)が、先発全員マルチ安打の19安打14得点で帝京五(愛媛)に快勝した。

同校OBでヤクルト村上宗隆内野手(22)の弟、慶太(3年)は「4番一塁」で出場。5打数2安打で、第6打席は左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、兄ゆずりの非凡なパワーを見せた。大会前に新型コロナ集団感染のアクシデントも乗り越え、夏は12年ぶりに初戦を突破した。

華麗な流し打ちだった。10点リードの8回2死。九州学院の4番村上慶は、5球目フォークを左翼にかちあげた。打球は風にも乗り、フェンス直撃の二塁打。「いい当たりはしましたけど、あれをホームランにできるようにしないと」。兄はセ・リーグ首位ヤクルトの主砲、村上宗隆。同じ血が流れる兄弟だ。満足はせずとも、兄ゆずりの非凡なパワーを披露。甲子園デビューで、球場を沸かせた。

6回の第4打席は、外角低めの98キロチェンジアップに右手1本で反応。右翼線に落とし、三塁打とした。4番のチャンスメークで、打者一巡の4得点。先発全員がマルチ安打で、19安打14得点の猛打をけん引した。「ムネニイ」と慕う兄は1年夏に甲子園出場したが、4打数無安打で初戦敗退。兄のリベンジと言わんばかりに、12年ぶりの初戦突破と聖地初安打を刻んだ。

試合前日には「甲子園は最高の場所やし、楽しんで来いよ」と「ムネニイ」からLINEで激励された。期待通りの活躍を見せたが、慢心は1ミリもない。

「兄を超えたか? いやいや、まだまだ全然です。そんな簡単には超えられないです。試合に勝ったのはいいですけど、自分の実力が超えられるように頑張ります」。

九州学院は、大会前に新型コロナの集団感染と判断された。調整難もあったが、打線爆発で16強入り。村上慶は試合後、ヤクルトの20年モデルのタオルで汗をぬぐい「楽しかったです!」と、声を弾ませた。【只松憲】

○…九州学院OBのヤクルト村上とDeNA伊勢は、試合前に母校へオリジナルTシャツを贈っていた。学校名などが刻まれており、ナインは11、12日の練習で着用。プロ野球で活躍する先輩たちから激励され、村上慶は「寄付していただけるのは本当にありがたいです。しっかり勝利で恩返しがしたい」と気を引き締めた。

▽九州学院・園村(主将で2安打1打点)「コロナの中、高野連の方々のいろんな配慮があってこの試合ができた。とてもありがたいです」