今夏の甲子園で東北勢初優勝を果たした仙台育英(宮城)が3日、学習旅行の一環として福島・白河市内で「野球交流会」を開催した。須江航監督(39)をはじめとする3年生部員が参加。同市スポーツ少年団に所属する約100人の小学生たちと触れ合った。

目を輝かせた未来の高校球児たちが、甲子園V監督の金言に耳を傾けた。「ここにいるお兄さんたち(仙台育英3年生)は全国で優勝できましたが、君たち(小学生)も同じようにすごいことができるはずです。最初は小さな目標を1つ1つクリアしていった先に大きな目標があると思います。自分が立てた目標に向かって努力して、それをかなえたら小さな自信にして、次に進んでいってほしいと思います」とエールを送った。同交流会ではテニスボールを使用したキャッチボール、トス打撃などのメニューで約2時間交流。小学生らは終始笑顔だった。

交流会の前には白河神社を訪れ、山門で宮司さんと言葉を交わし、玉串を奉納した。須江監督は「少しだけの交流でしたが、歴史の重みを感じることができて、訪問できて良かったなと思います」と振り返った。

今秋は東北大会を制し、来春のセンバツ出場はほぼ確実となっている。「東北の玄関(白河の関)であるところに来て、自分は埼玉県出身ですが、あらためて東北人だなと思いました。それをふまえて、センバツは1県1代表ではなくて(東北)6県の代表として出場します。それにふさわしい振る舞いや、成績を収めたいなという気持ちが強くなりました」と気持ちを新たにした。【佐藤究】