流れると得点が入るといわれる智弁和歌山の名物曲「ジョックロック」が威力を発揮した。

1点先制された直後の6回1死二塁となった場面で独特のアップテンポが鳴り始めると、観客から拍手が起こった。今大会から声出しが解禁され、アルプス席を埋めた大応援団から久しぶりに迫力満点の“魔曲”がグラウンドに届いた。

ジョックロックが引き続き流れる中、2死三塁から杉本颯太捕手(3年)が鮮やかに同点の中前打を放った。

それだけにとどまらない。1-3と勝ち越された直後の8回1死一、二塁で再びジョックロックの大演奏。清水風太投手(3年)の適時中前打が飛び出し、1点差に迫った。

だが、“魔力”は勝利までは呼び込めなかった。9回。無死二塁のチャンスで、3度目のジョックロックが流れたが、1死三塁から代打花田悠月内野手(2年)が空振り三振に倒れ、ゲームセット。V候補の一角がまさかの初戦敗退となった。

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