北海道栄が旭川明成を2-0で下し、準優勝した21年以来2年ぶりの4強入りを決めた。先発した背番号17の左腕平大輝(ひろき)投手(3年)と、背番号1の右腕山崎晄投手(3年)の完封リレーでベスト4一番乗りを果たした。

先発左腕平の投球が際立った。9回途中109球3安打4奪三振無失点の好投でチームに勝利をもたらした。「今日は1球1球ていねいに投げることができた。変化球でストライクが取れて自分の投球ができた」と涼しい顔で振り返った。

1回戦で15安打を放った旭川明成打線に対して8回まで2安打投球。テンポのいい投球で6回からは3イニング連続で3者凡退。三塁を踏ませなかった。9回先頭の1番植木を一塁内野安打で出塁を許したところで降板となったが、無失点投球に試合後「うれしい」と顔をほころばせた。

9回無死一塁からリリーフした右腕の山崎も落ち着いていた。「平がすごくいい投球をしてくれていた。緊張はあまりせず、楽に投げられた」。2番中村を二ゴロ併殺に打ち取り、最後は3番千葉を左飛に抑え、完封リレーで勝利を手にした。

平は札幌第一との1回戦で3回4安打6四球5失点(自責3)だっただけに、加藤功臣監督(38)は「出来すぎですね」と目を丸くしながら「持ち味の打たせて取る投球をしてくれた」と評価した。これで2年ぶりベスト4進出。2年前は決勝で、札幌日大に2-3で惜しくも敗れ、準優勝だった。夏へのステップとすべく、春全道制覇まであと2勝。山崎は「勝たないと上に行けない。自分の出番があったらいい投球をして勝ちたい」と語気を強める。まずは29日の準決勝で勝利を狙う。【山崎純一】