元朝日放送の看板アナウンサーで、高校野球教師に転身した西宮甲山(兵庫)の清水次郎監督(51)が監督就任後初めての夏初戦にコールド負け。初陣を飾れず、涙で目を赤くした。
清水監督は朝日放送を退社後、17年4月に西宮今津に着任。21年4月から西宮甲山に赴任し、昨年10月から同校野球部監督に就任した。
この日の試合前には「成長途上だから今日も勝ってもっと成長しよう」とナインに声をかけた。2回に先制を許すと、4回には打者10人で5失点。5回にも追加点を許してコールド負けとなった。
試合後に相手の校歌を聞きながらベンチ前では険しい表情でグラウンドを見つめた。「みんな力を出そうと頑張っていた。ベンチの空気は良かった。彼らの持っている力は出した。洲本さんが強い。それに尽きる」と脱帽だった。
監督としての夏初戦は黒星。「勝つイメージを大事にしていた。監督の力不足。やりたいことはいっぱいあって自分ではやったつもりだったんですけど、どこまで子どもたちに浸透させてあげられていたかというのは0点じゃないですかね」。目に涙を浮かべながら言葉を並べた。監督の難しさも痛感。「監督としては慣れていない。本当に未熟。全然ダメですね」と課題の残った夏となった。
3年生にとっては清水監督が在学中の3人目の監督。背番号1の吉川昴投手(3年)は清水監督について「とにかく何事にも熱心。練習では一番声を出している」と情熱を感じ取っている。吉川は4月に右ひざ全十字靱帯(じんたい)を断裂し、代打で出番を待った。出場機会はなかったが、「3年間で苦しいことやつらいことがあったが、これからは前向きに清水先生のように熱心な人になりたい」とハートの熱さは清水監督がお手本だ。【林亮佑】

