今夏の甲子園で16強の北海が、札幌日大に6-5で逆転勝ちし、代表決定戦進出を決めた。主力として甲子園を経験した野手が底力をみせた。1点を追う9回無死一塁で、7番大石広那(こうだ)捕手(2年)が右翼へ同点の適時三塁打。なお1死一、三塁から1番片岡誠亮中堅手(2年)の中前適時打で勝ち越した。大石は「後半勝負できると思っていた。焦りというのは感じていなかった」と振り返った。

苦しい試合だった。相手左腕小熊に対し6回までわずか1安打。5点を追う展開で反撃は大石のバットから始まった。7回1死満塁で左中間へ走者一掃の適時三塁打を放った。この回4得点で1点差に迫り、最終回の逆転につなげた。

平川敦監督(52)は「経験していた子たちが最終的には結果を出してくれた。働いて結果を残してくれてよかった」と話した。夏の甲子園ベンチ入りメンバー9人が残る。3年ぶりの全道制覇へ、まずは4年連続の地区突破に王手をかけた。大石は「気持ちは入るけど、冷静に野球をやっていかないと結果も出てこない。こういう厳しい試合をした後の試合が1番大事だと思う。緊張感を持って必ず勝ちたい」と気を引き締めた。【山崎純一】