福岡王者の東海大福岡がミラクル逆転劇を演じた。
延長10回タイブレークの末に10-8で九州学院を下した。4点ビハインドの9回表に1点を返してなお2死一、二塁。代打出場の唐崎敦士外野手(2年)が起死回生の左越え同点3ランを放った。その勢いのまま10回に2点勝ち越しに成功。17年以来、3度目のセンバツへ好発進だ。延岡学園、明豊、唐津商も初戦を突破した。
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唐崎が悔しさをバネに、ミラクル逆転劇を呼んだ。
4点ビハインドの9回表に1点を返してなお2死一、二塁だった。「自分で決める」と強い気持ちで打席に入り、「真っすぐをはって甘い球が来た」という初球スライダーを強振だ。「打った瞬間分かった」との会心の一撃は劇的左越え同点3点本塁打となり、両手ガッツポーズで生還した。
悔しさを力に変えた。今秋福岡大会は背番号7。6番左翼でレギュラーだった。だが、守備に不安があることから、九州大会は屈辱の「17」に降格した。二塁打の8回の代打から「悔しい思いでやってきた」という反骨心をむき出し、2打数2安打と暴れた。
九州大会開幕直後に「突っ込む癖があり、目線がブレていたので、軸を固めコンパクトに打つようにした」と、フォーム改造。日本ハム万波中正の打撃を参考にした新打法で救った。
息を吹き返したチームは勢いのまま、9回無死満塁のピンチをしのぎ、10回に2点勝ち越し。10回145球で投げ抜いた最速142キロエース右腕、佐藤翔斗(しょうと)投手(2年)が「9回2死から粘りの東海」という底力を大一番でも発揮。強みとする驚異の粘りで激闘を制した。【菊川光一】
◆唐崎敦士(からさき・あつし)2006年(平18)11月2日、福岡県福津市生まれ。野球は津屋崎小2年から津屋崎ジュニアイーグルスで始め、津屋崎中野球部。東海大福岡では1年秋からレギュラー。高校通算5本塁打(公式戦2本)。174センチ、69キロ。右投げ右打ち。
◯…延岡学園の最速141キロ左腕、南龍成外野手-最速142キロ右腕、工藤樹投手(ともに2年)の1失点リレーで、れいめいを下した。宮崎大会も5試合中4試合で調子のいい方が先発を務め、継投で優勝へけん引。この日も「ダブルエース」が安定していた。準々決勝は東海大福岡に決まり、5回3安打1失点の南は「一戦必勝です。いつも通りの野球をすれば勝てる」と気を吐いた。
▽明豊・的場航輝内野手(2年、4番で1安打2打点)「新チームになって、思いきってやろうという意識でやってきた。自分の役目というよりは、チームのためにやって行くことが結果につながると思っているので、チームバッティングっていうのを意識してやって行きたい」
▽唐津商・木本夢翔(ゆめと)投手(1年生ながら興南を5安打完封)「今日はすごく良かった。勝つって気持ちで、ストレートでガンガン行きました。インコースに投げる練習をしっかりしてきた」

