甲子園を春夏4度制した門馬敬治監督(54)が、聖地に帰ってきた。2021年の東海大相模(神奈川)監督退任後、翌年8月の創志学園(岡山)監督就任以来、初の甲子園。ユニホームは変われど「アグレッシブ・ベースボール」は不変。エース左腕・山口瑛太投手(3年)の4安打14奪三振完封の快投もあり、同校を8年ぶりのセンバツ勝利に導いた。18年ぶり出場の京都外大西と初出場の耐久(和歌山)の近畿2校は、初戦で姿を消した。
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身にまとったユニホームは「Tokai」から「創志」に変わった。強さは変わらなかった。門馬監督が恩師の故原貢氏から受け継ぐ「アグレッシブ・ベースボール」を体現。「このユニホームで初めての甲子園で、いろんな思いがあった。格別にうれしいですね」と喜びをかみしめた。
序盤から仕掛けた。2回はエンドランに三盗、スクイズを指示。無得点に終わったが、選手を動かした。4回は犠打で好機を広げ、犠飛で先制。「選手が硬いのは分かっていたので動かしたかった」と無安打で先手を奪うしたたかさだ。
中日小笠原らを育てた育成力も健在だった。エース山口は、門馬監督の指導で「攻めていくスタイルに変わりました」。内角を果敢に突き、序盤からスライダーで三振の山を築いた。4安打14奪三振で完封一番乗り。「夢の舞台だったので完封できて良かった」と笑った。
「子どもたちを野球に集中させる」と、前任校ではしなかった寮での皿洗いや食事の配膳もコーチと率先。違いも多々あるが「自分でこっちに来て勝負しようと思ってますから。すべて受け入れてます」ときっぱり。変化と不変を使い分け、新たな教え子と1勝をつかんだ。【林亮佑】

