日本高野連がSNS上での誹謗(ひぼう)中傷対策に本格的に動き出す。同連盟が5日、第98回選抜高校野球大会(19日開幕、甲子園)において、主催の毎日新聞社とともに発表。インターネット上の誹謗中傷や差別的言動から守り、実態把握を目的として新たにモニタリングに取り組む。

日本高野連の井本亘事務局長は「いろんなご意見がある中で差別的な投稿が拡散されている事実は隠せない。通常の生活で影響を及ぼすことも拭い切れない。誹謗中傷や差別的言動が確認されたときはプラットフォームの削除の要請や場合によっては法的措置で毅然(きぜん)とした態度をとる」とした。1月31日には日本高野連のHP上で今春センバツにおいての誹謗中傷へは法的措置もとると表明。今回は1歩踏み込んだ対策の発表となった。

“インターネット上のパトロール”は喫緊の課題だった。昨夏の甲子園期間中に不祥事で辞退した広陵(広島)では加害生徒への誹謗中傷がおさまらず。結果的に被害生徒の親権者らを相手に刑事告訴に至った。

先月開催されたミラノ・コルティナ五輪でも、選手に対してSNS上で悪質なコメントが浴びせられた。日本高野連の井本事務局長も「ミラノ五輪でも誹謗中傷があったと聞いている。そういったものも参考にしながら取り組んでいきたい」とした。

今回のモニタリング調査は民間の業者に委託し、センバツ開幕日の3月19日から決勝戦終了後まで実施。人格を否定するような言葉をXやヤフーのコメント欄からツールを用いたり目視で調査する。大会出場校、選手、指導者、審判委員らが対象となる。

5日には大阪市内で出場32校の主将による「キャプテントーク」が実施。6日には組み合わせ抽選会が行われ、いよいよ開幕も間近となる。選手ら大会関係者が安心して試合に臨めるよう、サポート体制を強化していく。【林亮佑】