市ケ尾が川和との公立対決を制し、初の8強入りを決めた。
先発のエース、最速144キロ右腕・大塚遼投手(3年)が6安打されながも粘り強い投球で、1失点完投勝利。「ピンチもありましたけど、1失点にまとめられた。今日のピッチングは100点だったと思います」と胸を張った。
今年度での異動が決定している菅沢悠監督(39)の涙が、8強入りにかける思いを現していた。「大会に入る時からずっと苦しくて…それでなんかとりあえず目標のところまで来たっていうのが達成されたっていう安心ですかね。喜びと安心と両方です」と、タオルで涙を拭った。
悲願の8強入りだった。23、24年とともに5回戦で敗退。選手たちは菅沢監督とともに過ごす最後の夏の目標を“8強入り”に掲げた。菅沢監督は今大会、組み合わせが決まると対戦校のデータを細かく分析し練習。準備を重ねた。完封した大塚は「川和さんは揺さぶってきたり、相手を飲み込んでくるような打撃をしてくる。とにかく押されないように、と先生から言われていた」と、序盤は積極的に真っすぐで攻めた。3回二死二塁のピンチには「逆方向にはあまり距離が出ない」というデータから、低めに投球し中飛に抑え、川和打線を封じた。
次戦、準々決勝は県内36連勝中の王者横浜だ。昨春、県大会3回戦で対戦し0-11で敗戦している。大塚は「どこに投げても打たれるという状況だった。でも、自分たちにもやれるところはある。チャンスはあると思う。立ち向かって絶対勝ちたいです」と、自信をのぞかせた。
菅沢監督と1日でも長く野球をしたい。選手たちの熱い思いが、市ケ尾の新しい歴史を作る。

