健大高崎(群馬)のスーパー司令塔が投手陣を巧みに引っ張り、12年ぶりの8強入りに導いた。

大岩翔斗捕手(3年)が投手陣4人の長所を引き立てた。「日々のバッテリーミーティングのおかげ。相手打者のデータや特徴を踏まえ、自分たちのピッチャーの球種やコンディションをすり合わせて毎日話し合ってきました。今日突然何かを変えたわけではなく、日頃のミーティングの積み重ねが、どんな場面でも各ピッチャーの特徴を生かしたリードができるようになった」と力を込めた。

4人の継投で1失点に抑えた。先発の左腕、大橋叡刀(1年)が2回を1失点。3、4回は右腕の新倉大輝(3年)が無失点。5回からは左腕の北田莉玖(2年)が登板し4回を無失点。9回は三塁を守っていた石田翔大(3年)がマウンドに立ち、最速147キロの直球で無失点に抑え逃げ切った。いずれもマスクを被ったのは、大岩だった。

「どんなピッチャーが登板しても、巧みにリードして勝たせられるキャッチャーが理想」と1失点継投リレーをお膳立て。ベンチで見守った青柳博文監督(54)からも「配球やリード面はほぼ大岩に任せている状態ですが、本当に素晴らしい成長を見せている。昨年の秋段階とは全く見違えるような頼もしい存在」とたたえた。

数ある学校の中から健大高崎を選んだのは、キャッチャーとして勝負する上での環境が整っていたことだ。長坂拳弥(阪神)柘植世那・是沢涼輔(ともに西武)清水叶人(広島)がNPBの舞台で活躍し、社会人野球の名門トヨタ自動車・箱山遥人捕手(20)など数多く輩出。専属のバッテリーコーチや生方啓介部長の下で配球やリード面を学びながら、今では健大史上最多の8人(うち3人は野手と兼任)の投手を巧みにリードするまで成長。憧れの巨人小林誠司捕手(37)を参考に、配球の組み立てや肩の強さ、キャッチングの技術など高める努力は怠らない。今年の「健大」には人一倍頼りになる男が君臨している。

◆大岩翔斗(おおいわ・しょうと)2009年(平21)1月6日生まれ、静岡県出身。大渕野球少年団野球-菊川ボーイズを経て、健大高崎では2年春からベンチ入り。趣味は「たくさんの知識を得られるから」読書で、好きな言葉は「勝負の神様は細部に宿る」。高校通算本塁打は26本。50メートル走6秒5、遠投95メートル。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。

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