<高校野球千葉大会:習志野14-2東京学館浦安>◇27日◇決勝

 東京学館浦安が習志野に敗れ、甲子園初出場にあと1歩届かなかった。相手先発の在原一稀投手(2年)の緩急を付けた投球に、得意のつなぐ野球が沈黙。一方で、走者を手堅く送る習志野の堅実な攻めにじわじわ点差を広げられた。試合中、負けを覚悟して涙を流すナインを、星竜太監督(35)は「まだ終わってないんだから泣くな」と必死に鼓舞。14点差を追う最終回、斎藤涼内野手(3年)の2点中前打で完封負けを免れたのが、せめてもの意地だった。

 昨夏、QVCマリンで始動した新チームは、同じマリンで終戦した。5回戦で浦安に敗北後、星監督は部員を連れて決勝を観戦。あえて球場近くの浜でランニングもさせた。「来年はあそこで試合をやろう。あのポールに校旗を立てよう」という監督の思いからだった。4失点で降板した先発の巣山一歩(かずゆき)投手(3年)は、「習志野には千葉の代表として頑張って欲しい」と悔しさを押し殺した。