<全国高校野球選手権:大阪桐蔭15-9敦賀気比>◇24日◇準決勝

 敦賀気比(福井)の「ノンストップ打線」も大阪桐蔭に及ばず、初の決勝進出の夢は途絶えた。

 1回、1点を先制し、なおも1死満塁。6番御簗(おやな)翔外野手(3年)が右翼スタンドへ満塁本塁打。「人生初だったのでうれしかった」。大舞台で出た1発でいきなり5点を先制した。しかし、これまで4試合4失点と好投を続けてきたエース平沼翔太(2年)が踏ん張りきれず。1、2回で5失点し、同点とされてしまった。

 3回表、御簗の2打席目。初球の直球を完璧に捉え、再び右翼スタンドへソロ本塁打。「ホームランを狙ってはいなかったけど、平沼を助けようと思っていた」。昨夏の大阪桐蔭・森友哉(現西武)以来となる2打席連続本塁打で逆転したが、この日の平沼はリードを守りきれず。4回に5失点、6回にも追加点を奪われマウンドを降りた。

 エースは「悔しい。3年生、福井県民の方たちに申し訳ない」と涙。東哲平監督(34)も「平沼は今まで素晴らしいピッチングを続けてくれていた。(これから)この悔しさをどう生かせるかが大事」。北陸初の優勝旗を持ち帰ることは出来なかったが、2年生エースは成長して聖地へ戻ってくる。