<高校野球青森大会:光星学院15-10青森山田>◇23日◇準々決勝

 青森を代表する2強対決は、光星学院が青森山田を下した。両チーム計41安打の乱打戦を光星学院のエース秋田教良(3年)が投げきった。

 超満員約7000人の青森市営球場で、光星学院がライバルとの約3時間の死闘を制した。1回裏、2点を先制された。だが2回表、打者14人8安打の猛攻で一挙9点。4回にも打者11人6安打で6点を挙げ、15-2と大量リードした。

 「このままでは終わらない。相手は6連覇したことのある青森山田さん」と仲井宗基監督(45)が感じていた通り、猛反撃を受けた。8点を返されムードは一変。だが秋田が踏ん張った。6回以降を0点に抑え、ゲームセット。勝利の瞬間、秋田らナインはほっとした表情をみせた。

 センバツ帰りの春季県大会準々決勝で八戸によもやの敗戦。仲井監督はその後の3週間を強化練習に充てた。最初の1週間は両翼ポール間のランニング1人100本を全員に課した。「みんな弱音を吐かず走り通した。青森山田さんに押され気味になった時、あれを思い出せと言った」。精神面の強化が効いた。

 秋田は「力で抑えようという自分の悪いクセが出た。野手を信じて打ち取らないと」と反省の弁。10失点は公式戦初だが、その代わり2本の二塁打を含む3安打4打点と1盗塁を記録。投げて打って走って戦い抜いた。仲井監督は「青森山田さんの甲子園への思いも自分たちの力にして、甲子園に行き、甲子園で勝つ」と言い切った。【北村宏平】