<高校野球山形大会:羽黒8-0東海大山形>◇24日◇準々決勝

 羽黒は7回コールドで東海大山形を下し、夏通算100勝で3年ぶり16度目の4強進出を決めた。投手兼任の3番斎藤永吉一塁手が2安打2打点、1番山田勝海遊撃手(ともに3年)も3安打2得点と活躍した。

 羽黒が、3回戦で第1シード酒田南を撃破した勢いを継続させた。4回裏、山田の左前打を足がかりにして、斎藤の右前打で先制。打者一巡(10人)で一挙5得点のビッグイニングにつなげた。6回にも2死から山田と斎藤の“ホットライン”で追加点を挙げた。酒田南戦で5回途中から救援し、1安打無失点だった斎藤は「今日は打撃に集中できました」と笑顔。酒田南戦に続く2戦連続3安打の山田は「(塁に)自分が出れば勢いづく」と突撃隊長の自覚を示した。

 斎藤は、大の矢沢永吉ファンの父健治さんに「永吉」と名づけられた。横田謙人監督(41)からは「羽黒のイチロー」と評価されている。昨夏のエース番号は右投げの伊藤元也(3年)に譲ったが、左の切り札としての信頼も厚い。

 チームは創部47年目で夏通算100勝に到達した。横田監督は「あくまでも通過点。あと2試合勝たなければ、甲子園はない」と気を引き締めた。伝統の山伏打線は、各自1日最低500スイングをこなし、自信を深めた。明日26日の準決勝では連覇を狙う山形中央と対戦する。チームは昨夏から今春まで日大山形に県3連敗。斎藤は「(山形中央に勝ち)最後は日大をつぶして優勝したい」と決勝での対決を熱望した。【佐々木雄高】