<高校野球静岡大会:常葉学園橘5-2東海大翔洋>◇16日◇2回戦◇清水庵原

 常葉学園橘の若きリードオフマンが東海大翔洋撃破の原動力となった。1回、木村聡司内野手(1年)が2球目を左翼へ運ぶ三塁打で出塁。満塁となってから4番西川賢弥外野手(3年)の三ゴロで先制のホームを踏んだ。「ファーストストライクを思い切りいこうと決めていた」。付属中では軟式の投手として前日好投した静岡商・国松歩(あと)投手(1年)に並ぶ評価を受けていたが、この日2安打と打撃でも実力を示した。

 1回戦の吉田戦では無安打。中学で全国大会を経験したが、高校の声援の大きさに緊張したという。その試合後、学校に戻ると主将の3番城戸健太朗捕手(3年)と共にマシン打撃を行った。「積極的に振れと言われました」と、同じく1年からレギュラーで甲子園に出場した城戸の助言を公式戦初安打に生かした。

 一方、その城戸も7回の左前打が大会初ヒット。「木村の三塁打でほぐれた」と後輩に感謝した。西川も7回に初安打と、最初のヤマ場で上位陣に当たりが戻った。カンフル剤となった木村は「続けて打てるように頑張ります」と、21日の沼津東戦へ意気込む。昨秋県4位の実力校に新戦力が加わり、2年ぶりの優勝へ勢いを増してきた。【石原正二郎】