<高校野球茨城大会:常総学院3-0水城>◇26日◇決勝◇水戸市民球場

 常総学院・佐々木力監督(46)が、昨夏勇退した木内幸男前監督(81)譲りの試合運びで、3年ぶりの夏甲子園に導いた。「相手の嫌がることをやるのが(木内)先生の野球」。0-0の3回、6連投になった水城の浅野優介投手(3年)の動きを見てバント攻撃に出た。無死一塁からのバントは失敗したが、1死一塁からのセーフティーバントが投前の内野安打になり1死一、二塁。内田靖人内野手(2年)が決勝3ランを放ち「投手に足を使わせたからこその甘い球」と満足げに振り返った。

 先発はエース伊藤侃嗣(3年)でなく背番号3の菅原拓那(3年)。試合前に「甲子園に行けなかったら肩身の狭い思いをするぞ」と、辛口ゲキを飛ばした木内氏も「ワシより度胸がある」と驚く左腕起用もはまって3安打完封。84年夏、取手二の全国制覇メンバーでもある佐々木監督は「これで重い十字架から解放されます」と笑顔を見せた。

 ◆常総学院

 1983年(昭58)創立の私立校。野球部も同年に創部された。生徒数は1582人(うち女子671人)甲子園出場は春6度、夏は13度。春夏ともに優勝は1度。主なOBは元巨人仁志敏久、日本ハム金子誠。所在地は土浦市中村西根1010。原田敏和校長。◆Vへの足跡◆2回戦7-0大子清流3回戦7-0水戸啓明4回戦12-2鹿島準々決勝6-3藤代準決勝11-1竜ケ崎一決勝3-0水城