<全国高校野球選手権:桐光学園7-0今治西>◇9日◇1回戦

 前人未到の大記録が生まれた。「神奈川のドクターK」こと桐光学園・松井裕樹投手(2年)が、今治西(愛媛)戦で1試合22奪三振、連続奪三振10の2つの大会新記録を樹立。9回22奪三振は春84回、夏94回を数える大会史上最多で、「消える」とも称される曲がりの大きな縦スライダーで空振りを量産した。

 江川卓氏(73年センバツ準々決勝の今治西戦で8連続を含む20奪三振、同年夏の柳川商戦では参考記録ながら史上2位の延長15回、23奪三振)「9回で22個もの三振を奪うということは、とても難しく、めったにできるものではありません。素晴らしい大会新記録だと思います。この後も楽しみですね。三振を取るのは、春先より夏のほうが難しい。暑さも敵に回さなければなりませんから」

 巨人山下スカウト部長

 プロレベルでないと打てないほど変化球がキレている。来年はドラフトの目玉になる。今年でも欲しいぐらい

 ロッテ井辺スカウト

 素晴らしいね。これから追いかけていかないと

 日本ハム山田GM

 スター候補生だね。杉内(巨人)の高校時代よりいい

 広島苑田スカウト部長

 まだ2年生だから立派。下半身が使えるから、体全体を使える。全力投球してもフォームが崩れない。直球もスライダーもカーブも同じ軌道で途中まで来るから、打者としては打ちづらい

 ブレーブス大屋スカウト

 スピンが利いている。プロで飯を食っていける球