日本学生野球協会の審査室会議が9日、都内で開かれ、2月に部内暴力が起きたPL学園(大阪)が6カ月の対外試合禁止処分となり、夏の甲子園出場が絶望になった。対外試合禁止期間は2月24日から8月23日までで、7月の大阪大会に出場することができない。

 日本高野連・西岡宏堂審議委員長によると、部内暴力は2月23日午後10時過ぎに寮で起きた。加害者は2年生(現3年生)4人(うち暴力は3人)で被害者は1年生(現2年生)1人。

 当日夜は上級生2人が後輩2人を部屋に呼び出し、うち1人に目の前にいる先輩をからかうように指令。指示に従った下級生に暴力を加えた。さらに別の先輩もからかうよう指令し、再び激しく暴行。被害生徒はけいれんを起こし、救急車で搬送された。西岡審議委員長は「ひとつ間違えれば死亡事故。明らかないじめ。計画的です」と問題視した。

 春夏通算7度の甲子園優勝を誇る同校は、春季大会を出場辞退したが、「春どころでは済まない話」(西岡審議委員長)。過去にも寮内で暴力が発覚するなど、今回は情状酌量の余地がないと判断された。

 この日は高校28件の処分が決定。部内暴力で、雪谷(東京)監督が4カ月、中京(岐阜)監督が2カ月、成東(千葉)監督が1カ月の謹慎処分などになった。