夏3度の甲子園出場を誇る所沢商(埼玉)に「二投流」エースが現れた。増田一樹投手(3年)だ。プロ野球で注目される日本ハム大谷のような打って投げる「二刀流」ではない。左右どちらでも投球可能な両投げ投手だ。右肘を故障して左投げを始め、その故障が完治して今年、左右両投げのエースが誕生した。

 ▼プロの両投げ投手

 1軍登板したのは88年にドラフト外で南海に入団した近田豊年だけ。同年4月14日ロッテ戦に登板し、1回1安打1失点。下手投げの右でも投げられたが、利き腕である左だけで投球した。1軍登板はこの1試合だけ。他に両投げ投手は吉成昭三(巨人)野崎進(ヤクルト)がいたが、1軍登板はなく、登録はいずれも右投げだった。