<高校野球佐賀大会:佐賀北4-3佐賀商>◇22日◇準決勝◇みどりの森県営球場

 再び「がばい旋風」だ!

 シード校の佐賀北が、名門佐賀商との「全国制覇対決」を延長11回、サヨナラ勝ちで制し12年以来2年ぶり4度目の夏の甲子園出場に王手をかけた。

 球児の聖地をミラクル快進撃でわかせた両雄の対戦は、しれつを極めた。94年に決勝満塁本塁打で佐賀県勢初の優勝を果たした佐賀商と、07年の決勝を逆転満塁本塁打で制した佐賀北の対戦。意地がぶつかりあった。両チームとも1歩も譲らず3-3で延長戦に突入した。

 決着がついたのは延長11回。2死一塁で佐賀北の全国制覇に魅了されて入学したという1番木下真斗外野手(3年)が、1ストライクからの2球目の外角スライダーをとらえ右中間三塁打。一塁走者が生還しお祭り騒ぎになった。試合開始から3時間16分。木下は「自分たちは接戦をものにするチーム。リードを許しても食らいつきたい」と決勝戦へ意気込む。夢の甲子園へ「がばい旋風をやりたい」と声を弾ませた。

 縁起もいい。佐賀北が全国の頂点に立った07年も県大会の準決勝で佐賀商を破っている。勢いそのままに優勝へ突き進む。【菊川光一】