史上6校目の春夏連覇を目指す清峰のセンバツV右腕・今村猛(3年)の夏が、いよいよ始まる。第91回全国高校野球選手権長崎大会の組み合わせ抽選が25日、長崎県営野球場で行われた。清峰は第1シードで、初戦は長崎南山と川棚の勝者との対戦。自己最速152キロをマークするなどさらに進化した今村が、まずはチームを甲子園に導く。

 対戦相手も決まり、いよいよ戦闘モードになってきた。「春優勝したことで、センバツ以降は夏だけに絞って調整ができました。今村も順調に調整できていると思います」。吉田洸二監督(39)は夏への手応えを感じている。

 センバツ後の今村は、疲労回復のために4月まではノースローで調整した。5月9日に鹿児島で行われた神村学園戦で6回から登板。いきなり甲子園で出した148キロを大きく更新する自己最速152キロをマークした。だが、まだ“本物”ではなかった。「チーム全体に気の緩みあったし、今村も注目されて精神的に疲れていた」と吉田監督は振り返る。

 転機は今月11日の「NHK杯長崎高校野球大会」の準決勝の瓊浦戦だった。今村はセンバツ後初めて完投したが、1-2で敗れた。昨秋の神宮大会以来の敗戦に、目の色が変わった。春は得点圏に走者を進めてからギアチェンジする省エネ投球だったが、夏はそれでは通用しないと痛感。前日24日は期末試験中で練習休みだったが、志願してブルペンで約80球投げ込んだ。「自分から志願して投球するなんて初めて」と吉田監督も大黒柱の変化を感じている。

 夏の炎天下での連投も視野に入れ、6割の力で打者を打ち取る投球術も練習中だ。「夏は制球重視。無駄な球を投げないことが課題です」と吉田監督。次に狙うのは深紅の優勝旗。春夏連覇をかけた「今村の夏」がスタートする。【前田泰子】

 ◆今村猛(いまむら・たける)1991年(平3)4月17日、長崎県小佐々町(現佐世保市)生まれ。楠栖(くすずみ)小3年から軟式野球を始める。小佐々中では主に3番、遊撃手で九州大会優勝、全国大会出場。清峰1年夏からベンチ入り。昨夏は背番号11で甲子園に出場。昨秋からエースとなり九州大会優勝。球種は直球、カーブ、スライダー、カットボール。183センチ、83キロ。右投げ右打ち。血液型B。