＜高校野球茨城大会＞◇２８日◇準決勝

　水戸桜ノ牧が水戸葵陵との「市内対決」を６－１で制して、３年ぶり２度目の決勝進出を決めた。

　背番号１０の先発・上遠野（かとうの）秀隆投手（２年）が６回を無安打３四球無失点。２回裏に２四球もスライダー、フォークがさえた。「（四球は）攻めた結果。相手が初球から振ってきていたので、変化球でかわしていければと思って」と冷静だった。初球からスライダー、フォークを投げ込み、打ち気にはやる相手打線を凡打の山に築いた。水戸葵陵の先発・宇野拓実（２年）とは中学時代、中央地区大会準々決勝で投げ合って敗戦。どうしても負けられないという思いだった。

　７回からはエース吉久保諭志（２年）を投入し、１失点も悠々と逃げ切った。海老沢芳雅監督（４８）は「明日投げるかもしれない吉久保が大歓声に動揺しないように」と、決勝を見据えての投手リレーに満足そうだ。打線も１８安打がすべて単打で７犠打を絡めて６得点。同監督は「小さな積み重ねが点数につながるんだから、大きいのは狙わなくていい」と話し、チーム打撃の浸透を喜んだ。

　決勝は春の県大会準決勝で敗れた常総学院。指揮官は「３年前もやられていますからね。どれだけうちが崩しきれるか」と話し、悲願の初出場へ向けて雪辱を誓った。