第91回全国高校野球選手権大会の奈良県代表に決まった天理(奈良県天理市)は30日、野球部員16人がインフルエンザの症状を訴え、うち2人は新型インフルエンザの感染が確認されたと明らかにした。保健所は野球部寮での集団感染と判断。学校は寮を閉鎖した。

 学校によると、27日に1年生部員が発熱などの症状を訴え、翌28日から発症者が増加。16人のうち1人はレギュラー選手だという。野球部員は58人で全員が寮に入っていたが、現在は帰宅している。部は29日以降、練習を中止。再開については保健所などと相談して決めるとしている。森川芳夫監督(53)は「大半の部員は元気で、かかった生徒も回復している。1日も早く練習が再開できるようにしたい」と話した。

 甲子園では8月2日から5日まで代表校の練習が予定されており、日本高野連の小森年展事務局長は「まだ日にちがあるので、学校側で詳しく調査すると思う」と話した。甲子園大会の出場規定によれば、保菌者でなければ出場にさしつかえないことになっており、体調の回復が医学的に証明されれば大会出場に問題はないと見られる。