<高校野球大阪大会>◇1日◇決勝

 関大北陽が0-10でPL学園に敗れ、「最後の北陽戦士」の夏が終わった。先発の山口祐輝投手(3年)が1回途中3失点で無念の降板。新納弘治監督(47)に「ホームランを打たれてもいいから思い切りいけ」と送り出されたが、PL学園吉川に先頭打者アーチを浴びて面食らった。「PLは強かった。甘い球を見逃してくれなかった」。10年ぶり代表の座を逃し、号泣した。

 救援陣も流れを止められず、今大会ワーストの10失点。エースの笛吹(うすい)亮太投手(3年)が4回戦で腰を痛め、準々決勝以降は登板なし。8回途中からマウンドに立ったが、背番号1の不運もゲームプランを狂わせた。

 昨年4月に関大の併設校となり校名変更した。「北陽」として入学した最後の学年が敗れ去り、伝統の歴史はひとつの節目を迎えた。主将の川西良貴内野手(3年)は「1、2年生は新しく進んでいってほしい」と涙でバトンを託した。【大池和幸】