スポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(約1015億円)でドジャースと契約してからまだ半月もたっていないが、大谷翔平投手(29)のセレブ化がすごい。背番号17の大谷のユニホームは、発売後48時間のユニホーム売り上げでメッシやロナウドを抜いて新記録を樹立し、入団会見には数百万の報道陣が集まり、その日の夜には全米ネットワークテレビ局ABCの人気トーク番組「ジミー・キメル・ライブ」が大谷の話題を取り上げた。

ロサンゼルス市内にはすぐに大谷の巨大壁画がお目見えし、それも複数登場した。1つはダウンタウンの市街地にあるスポーツグッズショップ「Prociety」の外壁に描かれたユニホーム姿でバットを担いだ大谷の絵に「Sho Time」の文字が入ったもので、有名なストリートアーティストのジョナス・ネバー氏によるもの。もう1つはサーファーでにぎわうハモサビーチの酒店「Oceanview Liquor」の外壁で、別のストリートアーティスト、グスタボ・セルメーニョJr.氏が描いたもの。米国の新聞やテレビでもこれが紹介され、すでに観光名所として有名になっている。

12月21日には同じロサンゼルスを本拠地としているNFLラムズの試合に招待され、試合前のフィールドに登場。試合中には観戦している様子がスタジアムの大スクリーンに抜かれ、ESPN、FOXスポーツ、MLBネットワークなど多くのテレビでもその様子が紹介されるなど大谷フィーバーだった。エンゼルス時代にも地元のNHLの試合を訪問したことがあったがここまで注目されたことはなく、ドジャース移籍で米国での露出は確実に増えた。クリスマス前には、アナハイム近郊でプライベートの時間を過ごしている様子を写真に撮られ、SNSで拡散されてちょっとした騒動にもなっている。

それでも大谷は普段通りの様子だと、侍ジャパンのチームメートだったカージナルスのラーズ・ヌートバー外野手(26)は語っている。セントルイスの地元専門テレビ局「バリースポーツ・ミッドウエスト」のインタビューで、大谷が移籍した直後に会話したことに言及。「引っ越しをすると言っていた。プライバシーが保てるところにしたいと。僕にとっては彼は有名人ではなく仲間なんだけれど、そうだね、僕よりセキュリティーのしっかりしたところが必要だねという話をした」という。「彼はLAだけでなく世界中から注目され、今オフ最も話題になっている選手。かなりクレイジーな状況だよね。でもこれだけ有名になっても、彼はいつものショウヘイだったよ」と話していた。